グリュック王国


グリュック王国は、中世ドイツとグリム童話をモチーフとしたテーマパークであり、平成元年(1989)に開園した。園内は5つのエリアに分けられ、1600台収容の駐車場と粉挽き風車がある「グリムの駐車場」、マルクト広場とドイツの美しい街並みを再現した「グリムの街」、グリム兄弟が育った周辺環境を再現した博物館「グリムの村」、メルヘン遊具の遊園地「グリムの森」、シュロスホテルを併設したビュッケブルグ城「グリムの王城」から構成されている。グリュック(Glück)とは、ドイツ語で幸福を意味する。
平成4年(1992)に完成したビュッケブルグ城。冬季はホテルを除いた全ての施設が休業し、GW頃から再開する営業形態であった。最盛期には年間約70万人の入場者数を記録し、グリュック王国の営業は順風満帆に思えた。
その後入場者数は減少し、全盛期の半分以下にまで落ち込んでしまう。施設の老朽化も次第に目立ち始めていた。細部まで忠実に再現された施設が故に補修費用は嵩み、皮肉にも追い打ちをかけることとなる。グリュック王国は、存続の道を何とか模索し続けたものの、平成19年(2007)正式に閉園が決定する。閉園後、グリュック王国の土地と施設は競売にかけられることになっていたが、現在も手付かずのまま放置されている。
誰もが一度は耳にしたことがある物語「ブレーメンの音楽隊」の舞台として有名な、ドイツ北部の都市ブレーメン。中心部に位置するマルクト広場の市庁舎とローラント像は、世界遺産に登録されている。ビュッケブルグ城近くに建つこの像は、ローラント像を忠実に再現したものである。ブレーメンではローラント像が見守り続ける限り、自由と独立が守られるという言い伝えがある。
廃墟評価
美しさ   ★★★★★
危険度   ★★★☆☆
珍しさ   ★★★★★
到達難易度 ★★★★☆
総合評価  ★★★★★