空色の廃診療所


事前情報によると開業は明治頃。
診療科目は主に産婦人科で
入院病棟を完備した
かなり規模の大きな診療所だった。
特徴的な窓が既に見えている。
この時点で気分は最高潮。
受付と待合室は崩壊が激しい。
こうなってくるとひしゃげるのも
時間の問題だろう…
間に合って良かった。
完成された薄暗い待合室。
この長椅子があるのと無いのでは
雰囲気の良さが全然違う。
受付の裏側へ。
青い簾のようなものが掛けられ
青みがかった光が
診療所内を照らしている。
机の上に散らばっている薬袋には
現在の住所が記載されている。
思ったより最近まで診療を
続けていたのかもしれない。
青は寂しさや寒さを連想させる。
温かみのある「おだいじに」の文字に
何だかほっとする。
めっきり見かけることが無くなった
黒電話が健在だった。
古き良き日本といった感じ。
産婦人科の医院でよく見かける機械。
天井が無くなり野晒しになっている。