正野小学校


佐田岬に程近い小さな漁業集落。100年以上の歴史を持つ立派な木造校舎が残っている。

フェリーを降りて、ひたすら西へバイクを走らせた。ここは四国最西端の廃校なのだ。
閉校は平成17年(2005)。三崎町が合併により伊方町となった年のこと。
運動場は地域住民の駐車場代わりになっているようで、車がたくさん停まっていた。閉校後も地域の生活にしっかり馴染んでいるようだ。
校歌が刻まれた母校を偲ぶ碑。「海」という言葉が、繰り返し何度も出てくる漁業集落ならではの歌詞だ。
校舎内は比較的綺麗に保たれている。物置のような使われ方をしていて、タイヤなどが無造作に積まれている。
廃校の手書きの貼り紙を見ると、温かい気持ちになれる。
主役になれなかった地球儀。
メロディラインが開通するまでは、この辺りの交通の便は非常に悪く、陸の孤島だったという。
実験器具などの残留物が豊富に残っている。
何故か理科室は傷みが激しい。
卵から雛になるまでの過程標本がある。非常に興味深い。
いきなりところてん。何かの頭文字を取ったものだろうか?
学校に関係無い物もかなり置いてある。再利用を模索していたのかもしれない。
広めの音楽室。楽器達はどこへやら。
低学年の教室を繋ぐ廊下。
廊下の信号は廃校あるある。
どこからか楽しそうな井戸端会議の声が聞こえてくる。役目を終え、生徒が居なくなっても、寂しくはなさそうだ。時間が許す限り、集落を見守り続けて欲しいものだ。